法律の定める最低賃金を下回らないよう時給見直しを行う使用者側
使用者側から見ると、1日の時間帯別や平日と休日の違いにより職場の仕事量に違いが大きい場合、雇用調整して必要な時間帯にだけ必要な人数の従業員に就業してもらえれば経費が抑えられて効率的な事業経営ができるわけです。そこで、多くの企業等では事業全体の運営、管理に必要な最小限の者だけを正規社員で採用し、それ以外の従業員については仕事量の多少に合わせて時間単位で人数調整可能なパートやアルバイトを採用しています。
従って、パートやアルバイトを時給契約で採用するケースが全国津々浦々の業種で多々見られているし、パートやアルバイトの賃金レベルが正規雇用者と比べると相当低くなっているのが実態です。パートやアルバイトを業種別にみるとファーストフード店のようなフード系は特段のスキルなしで誰もが気軽に働けるので、時給が低い状態になっています。一方、介護ヘルパーや看護師あるいは歯科衛生士のように一定のスキルの必要な専門職には誰もが応募できるわけでないので時給が高くなっています。職種別にこうした違いがあるものも、使用者側から見て使い勝手の良いパートやアルバイト採用の減る傾向が見えません。
なお、パートやアルバイトの時給を地域的に比較すると人口の多い3大都市圏における時給が他の地域と比べて高い傾向にあります。最低賃金法に基づいて都道府県別、産業別に決められている最低賃金を見直すたびに使用者側は最低賃金を下回らないように時給見直しを図っています。
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